2008年度在イタリア日本人商工会議所会頭
イタリア三井物産〈株)
社長 岩崎 春夫
 

昨年10月時点でのイタリア在留邦人数は届出ベースで約11,000名、未届者を含めると2万名を超えると言われています。在留邦人数は毎年10%前後増加しており、また日本食ブーム、日本食レストランの急増もあり、イタリアの一般市民が日本人や日本の生活文化に接する機会はここ数年確実に増加しています。高級ブランドやグルメ、歴史遺産や美術など、文化・生活面ではこれまで圧倒的に日本の「入超」でしたが、このように市民レベルでイタリアの対日関心度が高まるに連れ、今後両国関係はよりバランスの取れた形で深まりを見せていくのではないかと期待されます。

日伊両国は、エネルギー資源の確保や、環境問題、高齢化社会、地方の活性化、言語の特殊性など共通する課題や制約を抱える一方、四季に恵まれた豊かな自然環境や、ものづくりの技術・伝統、職人気質、中小企業のネットワーク、知的財産(ブランド、特許)など、社会資本の強みや特徴面でも共通するものがたくさんあります。グローバリゼーションが今後益々加速する中で、両国には自らの課題を克服し競争力を高めるために知恵を出し合い協調すべき分野が非常に多くあり、またそうした両国の協力関係を築いていく上で在イタリア日系企業の果たす役割も大変大きいのではないかと思います。

在イタリア日本商工会議所は日系企業の活動支援と日伊経済交流の促進を目的として1973年に設立され、今年で35年になります。会員企業数は2008326日現在198社で、内訳は普通会員158社、賛助会員40社となっています。イタリア当局に外国人商工会議所として正式登録された日系企業を代表する組織であり、大使館や領事館のご協力の下で労働許可証や滞在許可証の交付手続きに関する改善要望書を首相に提出するなど、企業活動の障害となる諸問題に取組んでいる他、日本人会や日本人学校と連携し日本人社会の生活基盤の維持にも取組んでいます。また、セミナー・講演会の開催、「プントディインコントロ」というイタリア地方自治体・経済団体との交流、日本文化普及の為の寄付後援活動など毎年幅広い活動を展開していますが、こうした活動は偏にこれまで35年に亘る会員企業の皆様のご支援と、大使館・領事館のご協力、そして諸先輩理事と事務局の皆様の献身的なご努力の積み重ねによって維持されてきたものです。この場を借りて関係者の皆様に改めて御礼申し上げますともに、今後も当商工会議所が従来に増して有意義な活動を展開していくため引き続き宜しくご支援ご協力をお願い申し上げます。

最後に、普通会員・賛助会員を合わせた会員企業の皆様の、この一年の益々のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。

 2008年4月