在イタリア日本商工会議所名誉会頭
在イタリア日本国大使
河野 雅治

 

 在イタリア日本国大使として5月下旬に着任しました。日本商工会議所の皆様におかれましては、ビジネスのみならず、様々な形で日伊両国の関係強化に尽力いただいていると承っております。改めて御礼申し上げます。

 ローマに着任して以来、イタリア統一150周年に関連する行事に列席したり、日系企業の皆様との関係では、フィレンツェでのヤンマー欧州研究所の開所式、カターニャでのシャープ・エネル・STマイクロエレクトロニクス3社の太陽電池工場の開所式など、赴任早々に日系企業のイタリアにおけるプレゼンス拡大に触れることができました。

 ユーラシア大陸の両端に位置する日本とイタリアは、共に国際社会の中で重要な役割を果たしてきました。長い歴史と誇るべき文化を持つ両国には、文明間の交流を更に深めて国際社会に貢献していく素地が十分にあると、私は確信しております。

日本とイタリアの二国間関係を見ますと、これから更に発展する余地が十分にあるように感じます。経済面での関係強化の潜在力は言うに及びません。大使館としては、日本の経済界と一緒になって、「オールジャパン」としての努力を積み重ねていく決意です。社会保障協定の発効をはじめとするビジネス環境の整備はその一例です。

5月末の日EU首脳会談では、日EU経済連携交渉に向けたプロセス開始に合意しました。グローバル競争が激しくなり、各国間でも経済連携の動きが活発化する中、日本政府としては、EU諸国との関係で、この経済連携の締結に向けて経済界と協力しながら全力で取り組んで参ります。まずは、予備交渉を早急に始め、その後の本交渉入りを目指します。引き続き皆様と協働していきたいと思います。

東日本大震災後、多くの一般イタリア人から善意の行動や連帯の表明がなされました。同じく地震で被害を受けたラクイラでは、日本の協力でコンサートホールが完成しましたが、体育館兼シェルターの建設といった次の協力が進行中です。日本とイタリアの両国民が、今ほどお互いを身近に感じている時はこれまでなかったのではないでしょうか。私は、こうした協力が日伊両国の友好の架け橋になると信じて取り組んでまいります。

イタリアを訪問する日本人の流れは、とどまるところを知りません。ところが、日本を訪問するイタリア人はまだまだ少ないのが現状です。両国が相互理解を進める上で、日伊間の観光促進は重要です。特にイタリアの人に日本を訪れてもらい、日本の魅力に接してもらいたいと考えています。

今後、日本とイタリアとの関係について理解を深めていき、日伊関係の一層の発展に向けて、全力を尽くす覚悟です。

皆様と共に進んでいきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

 

2011年7月